現在の岐阜県下呂市出身で、静岡県浜松市に本社を置く自動車メーカー「スズキ」を世界的なメーカーに成長させた鈴木修氏が亡くなりました。訃報を受けて国内外で人柄をしのび、功績を評価する声が聞かれました。 「スズキ」の社長や会長として40年以上にわたって経営を担い、世界的なメーカーに成長させた鈴木修氏は今月25日、悪性リンパ腫のため亡くなりました。94歳でした。 鈴木氏が長年通った浜松市の料亭のおかみの戸田玲子さんは27日夜、NHKの取材に応じ「私たちにとって偉大で本当に優しく、みんなに気遣いをしてくださる方でした。甘いものが大好きで、大福はひとりで2個3個と平気で召し上がっていたのを覚えています。後半はお話はあまりなさらずにジェスチャーで会話をさせていただいていましたが、とてもチャーミングでかわいい方でした。もっと長生きしてほしかったですが本当に残念という気持ちが強いです」と話していました。 また、鈴木氏はとりわけインド市場に力を入れ、インドの街中ではスズキの乗用車が圧倒的に目立ちます。 ニューデリー市内でも多くの市民が鈴木氏が死去したことを知っていて、男性は「インド人としてとても悲しい。鈴木氏はインドの自動車市場の将来への道を示してくれた。自動車市場が発展した最大の貢献者だ」と話し、また、街を歩いていた女性は「インドでは誰もがスズキに乗っているので鈴木氏が亡くなったと聞いて悲しい」と述べていました。