社会人の笹川と城間が引退…U-18では大谷らと共闘
大谷翔平投手(ドジャース)や藤浪晋太郎投手(メッツFA)らを擁して出場したU-18の代表メンバーは逸材がそろっていた。大谷、藤浪、森友哉(オリックス)がドラフト1位でプロ入り。ほかにも6人がプロの門をたたいた豪華な世代だ。そんな中、社会人野球に進んでいた東京ガス・笹川晃平外野手、パナソニック・城間竜兵投手が今季限りでの引退を決断。大谷が史上初の「50-50」を達成し3度目のMVPを獲得した歴史的な年に、日本代表の同期がユニホームを脱ぐ。
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笹川は浦和学院時代に3度甲子園出場。3年夏の甲子園では2本塁打を放つなど強肩強打で注目を浴びた。東洋大を経て東京ガスに入り、2021年の都市対抗では打率.417で首位打者賞を受賞し優勝に貢献。何度も日本代表に選出されるなど社会人を代表する強打者として活躍した。城間は光星学院時代に3年春、夏に甲子園準優勝。内野手と投手として同学年の田村龍弘捕手(ロッテ)、北條史也内野手(三菱重工West)らとともにチームを引っ張った。背番号「4」を背負い、3年春の選抜、夏の甲子園では完封を記録。高校卒業後は東北福祉大を経て、パナソニックでプレーしていた。
U-18の投手陣には大谷、藤浪と並んで「高校BIG3」と注目された濱田達郎(愛工大名電)もいた。ドラフト2位で中日に入団するも、通算5勝に終わり2022年に戦力外通告を受けた。岡野祐一郎投手(聖光学院)も青学大、東芝を経て2019年ドラフト3位で中日入りしている。
捕手は3選手全員がプロ入り。田村(光星学院)、当時2年だった森(大阪桐蔭)は高卒でプロへ。中道勝士(智弁学園)は明大を経て育成でオリックス入りも、難病の「潰瘍性大腸炎」を患った影響もあり1年で戦力外通告を受けた。
その他の野手では、光星学院の主砲だった北條が阪神にドラフト2位で入団した。1軍出場は2016年の122試合が最多で、徐々に出場数を減らして昨年戦力外通告を受けて社会人野球の三菱重工Westへ。高橋大樹(龍谷大平安)はドラフト1位で広島入団も、2021年オフに戦力外通告を受けて引退した。
代表に選ばれなかったメンバーの中には、鈴木誠也(カブス)や後にプロ入りした柳裕也(中日)、佐野恵太(DeNA)、大山悠輔、近本光司(ともに阪神)らプロで実績を残す選手たちもいた。3選手がメジャー入りという大物ぞろいの世代。まだまだ活躍する姿を見ていきたい。