ドイツ首相「国境不可侵の原則守れ」 領土獲得発言のトランプ氏牽制(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

ベルリンにある首相官邸で2025年1月8日、声明を発表するショルツ首相=AP

ドイツのショルツ首相は8日、デンマークの自治領グリーンランドなどの獲得に意欲を示す米国のトランプ次期大統領の発言を受け、「国境の不可侵の原則はすべての国に適用され、すべて国が守らなければならない」とする声明を発表した。他国の土地の獲得に向けて軍事・経済力をちらつかせるトランプ氏を牽制(けんせい)した形だ。 首相官邸で緊急声明を発表したショルツ氏は、他の欧州の首脳らと意見交換したと説明。声明ではトランプ氏と名指しはしなかったが、「米国からの最近の声明に関し、一定の理解不足が浮き彫りになった」と述べた。 ショルツ氏は、東西冷戦のさなかの1975年、米国やソ連を含む国々が採択した、国境の不可侵などをうたった全欧安保協力会議(当時)の最終文書に触れ、国境不可侵の原則は「平和秩序の基礎だ」と強調。「小国であるか、非常に強力な国であるかに関わらず、すべての国が順守しなければならない」とし、「それは国際法の基本原則であり、我々が西洋の価値と呼ぶものの中心的な要素だ。揺らぐことがあってはならない」と訴えた。

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